ボルダリングで使用するチョークの選び方
インドアのジムでもアウトドアの外岩でも、ボルダリングをするときに使用する数少ない道具の一つに、チョークがあります。
このチョークですが、初心者の方はどれを使うべきか迷う事もあると思います。
この記事がチョーク選択の参考になれば幸いです。
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粉か液体か
使用時の形態で分けると、粉チョークか、液体チョークかという分け方ができます。
粉チョークは、そのまま使用したり、チョークボールといってボール状の布に入れて使用したりしますね。
個体のブロックチョークもありますが、ジムで使用する人はかなり少ないのではないかと思います。
液体チョークは、水に溶かされたものとアルコールに溶かされたものがあり、アルコールの濃度が高いと乾燥時間が短くて済みます。
ただし、アルコールの濃度が強いものは手荒れを起こす方がいますので、そういった方は水またはアルコールの濃度が低いチョークがおすすめです。
粒子の細かさ
チョークの成分は主に炭酸マグネシウムという物質です。
炭酸マグネシウムは多孔質であり汗を吸収しやすい、人体に無害等の特性があるため、ボルダリングだけでなく体操やウエイトリフティングその他様々なスポーツで利用されています。
この炭酸マグネシウムの粒子の細かさが商品によって違います。
粒子が細かいと、指紋の隙間に入っていきやすく、より効率的に汗を吸収してくれます。
ただボルダリング後に手を洗ったときの落ちが悪い事がある為、気になる方は粒子の大き目の物を使用すると良いでしょう。
添加物の有無
液体チョークに対し、添加物が加えられている商品があります。
一つはロジンです。
ロジンは、ホールドを保持する時のフリクション(摩擦)を上げる目的で添加されています。
天然成分で人体に無害ですが、ホールドにこびりついて取るのが困難なため、使用禁止のボルダリングジムも多いですね。
もう一つは、アルミナです(添加されている商品は一つなので特定されますね)
アルミナというのは硬度の高い物質で、工業的には研磨材として利用されています。
ホールドと皮膚の間に研磨材がある状態ですので、フリクションが得られる代わりに、皮膚の負担は大きくなると思います。
実際、アルミナが含まれているチョークを使用後に、指の皮がボロボロになった、というクライマーもいる様です。
(ボルダリングジムのオーナーとしても、ホールドが研磨されるのは気持ちいいものではないですね)
一クライマーとしての意見
基本的にクライマーは好きなチョークを使えば良いと思います。
(ジムではロジン入りは禁止ですが)
ただ個人的な意見を言わせていただくと、
ボルダリングをする時に使用するチョークは本来、
”手汗を止めてフリクションを保つ”
事が目的ではないかと思います。
従って、
”添加物によってフリクションを上げる”
というのは良い考えとは思えません。
それは、
”最低限の装備で岩(壁)を登る”
というフリークライミングの根本的な思想にも反するのではないでしょうか。