ルーフ壁を登るために必要な4つの力とは

 最近、先月できた170度のルーフ壁を登っています。

 以前のジムでも160度のルーフがありましたが、面積が今よりも狭かったり、ホールドも薄いものが多かったりしました。

 久々のルーフガチ登り、かつ、ホールドもルーフ向きの良いものが付いている今、結構気付く事がありましたので、記録しておきたいと思います。

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ルーフ壁を登るために必要な4つの力とは

① 腕のパワー

 これについては想像通りですね。

 ルーフ壁では、足に逃がせる体重の割合が他の角度に比べて極端に低いので、その分を腕で負担しなければならないんですね。なので体重がある人ほどキツいです。また、ルーフ壁では前腕だけでなく上腕の負荷も高いと思います。

② 体幹

  課題を登っているときに体が折れ曲がってしまうと、遠くのホールドが取れないので、まっすぐにする必要があります。そのため、体幹が必要になります。

 また、ホールドに足を乗せる時にも、足を届かせるため・効かせるために、強い体幹が必要になりますね (ドッ被り・薄被りでも同じことが言えますが、ルーフ壁ではより強い体幹が必要です)

③ 持久力・回復力

 ①、②の力を発揮する為には対応した部分の筋肉が必要なわけですが、ルーフ壁ではなかなかレストできるチャンスがなく、それらの負荷が高い状態で登り続けなければならないのです。したがって、課題を登りきるには、持久力やちょっとした瞬間に疲労を回復させる力が必要になります。

 また、ルーフ壁の直上は道のりが長く長手になるので、余計持久力が鍛えられる、というのはありますね。

④ 柔軟性・足技のテクニック

 個人的に意外だったのが、コレです(勝手に、柔軟性は垂壁・スラブで重要で、角度がキツくなるほどその重要度が低くなると思っていました)

 できるだけ足ブラにならない様にする というのは、他の壁の角度同様、ルーフ壁においても重要な事です。理由としては、ひとつは ① ホールドに指をかけやすくするため。もう一つの理由は、② 腕による体重の負担率を少しでも下げるためですね。

 ① ホールドに指をかけやすくする となぜ良いのか、と言いますと、クライマーの体を壁と平行にできれば腕も同様に平行になりますので、ホールドの凹みに指がより入りやすくなり、保持感が良くなるためです。

 ② 腕による体重の負担率を少しでも下げる という事については、限界グレード付近の課題を登るときに重要になってきます。例えば、足によって体重の5%でも負担できれば、相対的に腕の負担が減りますので、限界グレード付近の課題は、その差によって登れたり登れなかったりするんですね。

 上記の為にはトー・ヒールフックはもちろん、足ピンチなどもバンバンやっていかなければならないのですが、股関節の柔軟性があればフットホールドやムーブ自体の選択肢が広がると言えます。

 また、腕がキツい状態で足技のアイデアがとっさに出てくるかどうかは、普段からこの角度を登っているかどうかが深く関わってくるのは言うまでもありません。

まとめ

 店舗の床面積を効率よく使うためか、今やルーフ壁が無いボルダリングジムも少なくありません。また、見栄えの問題か、ボルダリングコンペでもここまでの角度はあまり見かけません。ただ、上記の通り ルーフはボルダリングが上手くなる要素がぎっしり詰まっている角度 なのは間違いないと思います。負荷が高いのでセッションしても盛り上がり、楽しい角度です。クライマーの皆さんには、ルーフ壁をガンガン登っていただき、上手く強く、楽しんで欲しいと思います。

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