足自由課題の弊害について

 弊害、と言ってまうと大げさなのかもしれませんが、初心者やジュニアのクライマーの登る力が伸びないのは、足自由課題ばかり登っているから、という場合があります。

 初心者クライマー = 足自由課題?

 エクストリームでも初心者の方にはまず足自由課題を登ってもらっています。7~8級はほとんど足自由課題で、6級が50%くらい、5級からは大体足限定課題ですね。

 これは、初心者は足用のホールドを見つける余裕が無いとか、壁を使う体幹が無いとか、壁を使う発想自体が無いとか、そういった理由が主なのですが、実はコレ、弊害が無いわけでもないのです。

 足自由課題の弊害

 では本題。どんな弊害があるかというと(まぁほとんど答えは書いてしまいましたが)、足自由課題ばかり登っていると、壁を使う体幹・ムーブのアイデアが養えない、という事につきます。

 初心者ほど、足をどこかのホールドに乗せているのが最善で安心、という発想に陥りがちですが、足自由課題ばかりやっているとこの発想から抜け出すことができません。

 足自由課題を登る場合、足はいろんなホールドにおけますから、足をホールドから外して壁を使う方が簡単なムーブになる、という気付きが得にくいんですね。したがって、5,6級以上に進むのが遅れてしまう事になります。

 ジュニアクライマーも足限定課題を登ろう

 エクストリームでもやっていますが、一つの課題を、大人は足限定、子供は足自由で登る、という事があります。これはリーチ差が理由で、純粋に親子で楽しむとか、達成感を得るという意味では良いと思います。

 ただ、ボルダリングが上手くなりたいというのであれば、これはお勧めできません。上手くなりたいのであれば、多少無理があっても、簡単に”子供は足自由で良いよ” と言わない事です。足限定課題を登らないと、前述の通り体幹やそれを使ったムーブがいつまでもできないままになってしまいます。そうなると最悪、モチベーションが落ちてボルダリングがつまらないものに感じてしまうかもしれません。ボルダリングジムのオーナーとしても、非常に悲しい事ですね。

 かと言っても、ジュニアクライマーはリーチ不足が理由で登れない課題も多いと思います。身長180cmの大人と、120cmの子供が、同じ課題を足限定で登るのは無理があります。そういう場合は代替案として、足限定のままホールドを追加するという事をお勧めします。

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